お部屋の空気をもっと快適にしませんか?

エアコンの再熱除湿って何?弱冷房除湿と何が違うの?除湿機能の仕組みを現役のエアコン設計者が分かりやすく解説!!

エアコン
この記事は約15分で読めます。

エアコンの除湿方式には再熱除湿式と弱冷房方式の2種類があります。再熱除湿って何がいいのか、弱冷房除湿と何が違うのか、現役のエアコン設計者が分かりやすく解説します!

そもそもエアコンてどういう仕組みなの?

エアコンには、室内機と室外機がセットになって動いています。

ヒートポンプという技術を使って、室内外の熱のやりとりを行っています。

室内機と室外機は一本の管で接続されていてその中には『冷媒』と呼ばれるフロンガスが充満しています。

その冷媒は、状態(気体や液体)を変化させながら管内を循環します。

冷房の時は、お部屋の空気の熱を奪って(冷やして)屋外にその熱を放出し、暖房の時は、その逆で、屋外の空気から熱をもらって、お部屋の空気を暖めます。

詳しくは、こちらの記事にまとめましたのでご参考にしてください。

除湿には2種類の方式がある

除湿運転には、弱冷房方式と再熱除湿方式という2種類の方法があります。

弱冷房は、冷房ですから、部屋の空気が冷やされます。

暑い日の場合はそれでも良いかもしれませんが、日本の梅雨時は、寒いけど湿度が高い日もあります。

そんな時に、部屋を冷やさずに除湿を行いたいという要望を叶えることができるのが、再熱除湿です。

では、この再熱除湿ではどのようなことをしているのかについてみていきましょう。

通常の除湿と再熱除湿は何が違うの?

まず、冷房運転をみてみましょう。冷房運転ついてはこちらの記事を参考にしてください。

図のように、冷媒は、室内機の熱交換器に入る前に膨張弁で減圧されて低温になっています。

この低温の冷媒は室内機の熱交換器に入り、冷やされた熱交換器のフィンの間を室内機が取り込んだ空気を冷やします。

これが冷房運転です。再熱除湿ではない除湿運転も基本的には冷房運転と同じです。

これに対し、再熱除湿運転では、膨張弁を全開にします。

そうすると、冷媒は、低温にならず、そのまま室内機側に入ります。

今まで室内機の熱交換器の形状を簡易的に平板のように描いていましたが、実際は下の図のように室内機の送風ファンを囲うような形状になっています。

冷房運転では、熱交換器全体が冷やされていますが、再熱除湿では、冷媒が流れる経路の途中に除湿専用の弁(除湿弁)を設置することで、ここで冷媒を減圧して低温にします。

熱交換器の断面だけではイメージしづらいかもしれないので、熱交換器だけですが立体的なイメージを載せておきます。

アカペン
アカペン

図では、一本の銅管が往復しているだけですが、実際は、途中で分岐したり、合わさったり、あっちいったりこっちいったりしてとても複雑です。メーカーによって銅管の引き回しかたが全然違っており、ここはノウハウの塊です。

冷房運転で室内機に入る前にやっていたこと(減圧して低温化)を室内機の途中で行うことで、室内機の熱交換器の中で暖かい部分と冷たい部分ができるのです。

これによって、冷たい部分ではしっかりと除湿し、室内機から出る風は、冷たい空気と暖かい空気が混ざって送風されるため、部屋を冷やさずに除湿をすることができるのです。

再熱除湿のメリットとデメリット

メリット

再熱除湿の最大のメリットは、部屋を冷やさずに除湿ができることです。

除湿弁の開度制御によって、冷房気味、一定温度、暖房気味のように送風する風の温度を制御することも可能です。

デメリット

再熱除湿では、冷房よりも消費電力が少し多いです。

冷凍サイクルのイメージだけで見ると室外機でやっていたことを室外機側にもってきただけなので電気代が変わらなそうですが、実際は、圧縮機の出力を上げているために消費電力が少し多くなります。

だた、一つお伝えしたいことは、ひと昔前は、再熱除湿の消費電力がとても多いというイメージがあったかもしれません。実は、昔の方法は、室内機の熱交換器にヒーターを取り付けて、熱を与えていました。しかし、現在はどのメーカーでも冷凍サイクル内の制御で再熱除湿を行っているため、消費電力の差はそんなに大きくないのです。

冷房、弱冷房除湿、再熱除湿の上手な使い分け

冷房運転、弱冷房の除湿、再熱除湿の特徴と上手な使い分けを表に示します。

冷房は最も除湿ができますが、部屋が冷えてしまうため、除湿もしたいし、部屋も冷やしたいときに適しています。

弱冷房の除湿は、最も省エネですが、除湿量も控えめなので、長時間運転し続けたいときにおススメです。

再熱除湿は、消費電力は少し多いですが、除湿量も多く、部屋の温度も下がりにくいので、部屋は冷やしたくないけど除湿はしたいという時におススメです。

大手エアコンメーカーとラインナップごとの除湿方法の違い

ここまで、再熱除湿についてご紹介してきました。

再熱除湿を行うためには、室内機の熱交換器の途中に除湿弁を追加する必要があることをお伝えしましたが、この除湿弁は、全てのメーカーで搭載されているわけではありません。

そこで、どのメーカーのどの機種に再熱除湿が搭載されているのか、大手エアコンメーカーの各ラインナップでの除湿方式を一覧にしてみました。

赤文字が再熱除湿青文字が弱冷房除湿です。

ただし、各メーカー毎に、機能の差別化や各方式のデメリットを解消するために、様々な工夫がなされています。

今後、それぞれのメーカーの除湿方式の特徴も記事にしていきたいと思います。上の表には、機能名も記載しましが、基本的に再熱除湿か、弱冷房かの二択だけで書かせていただきました。

まとめ

いかがだったでしょうか?

本記事では、除湿するのに温度を下げない、画期的な除湿方式である、再熱除湿運転について解説させていただきました。

再熱除湿を搭載した機種は以前に比べて少なくなってきました。

理由は、単純に除湿弁を搭載するのにコストがかかるためです。

再熱除湿搭載エアコンがなくなってしまう前の、今が “買い時” なのかもしれませんね。

エアコンが本格稼働する前に取り付けておきたい!

▼エアコンへの虫侵入防止対策はこちら▼

コメント

タイトルとURLをコピーしました