エアコンの空気清浄機能にスポットをあて、大手エアコンメーカー各社の機能について現役のエアコン設計者が解説しす。本記事では、富士通ゼネラルの空清機能についてご紹介します。
この記事を読むと
富士ゼネのエアコンについて空気清浄機能の特徴が分かります。
空清機能とは?
空清機能には大きく分けて2種類あります。
- 各種フィルターや帯電を使って集塵(しゅうじん)や抗菌、ウイルスの抑制などを行う空清機能
- イオンやオゾンを放出することにより、菌やウイルスなどを抑制する空清機能
本記事では、フィルターや帯電を使った集塵機能についてご紹介をします。
富士ゼネのエアコンラインナップ
富士ゼネのエアコンラインナップをまとめました。
機種の分類は、後で大手エアコンメーカーそれぞれで比較をしやすいよう、最上位機種から、上位機種、標準上位、標準下位、普及上位、普及下位機種という分類にしました。
他のメーカとの兼ね合いで、富士ゼネは標準下位が抜けていますが富士ゼネとしてはフルラインナップです。
富士ゼネの放出系空清機能
ここ最近の記事で、大手エアコンメーカーの放出系の機能についてまとめてきましたが、富士ゼネには、放出系はありませんでした。
しかし、富士ゼネのエアコンには、『プラズマ空清』という空清機能が搭載されています。
『プラズマ空清』の原理
室内機に搭載されているプラズマ空清ユニットの中では、高電圧により放電が発生します。
次に、放電で発生したプラスイオンによって空気中のホコリや菌などの微粒子がプラスに帯電します。
そして、プラスに帯電した微粒子をマイナスの電極でキャッチするという仕組みです。
帯電吸着は、フィルタと違って交換が必要ないことや目詰まりによる性能低下が起こらないというメリットがあります。
原理としては、三菱の『ヘルスエアー機能』に似ているね!
詳しくは下の記事をご覧ください。
効果のエビデンス
次に、ウイルス、カビ、細菌、タバコの煙についての効果のエビデンスを紹介します。
各エビデンスは、富士ゼネの家庭用エアコン公式ウェブサイトから引用しています。
ウイルスの抑制
25m3の密閉空間内にウイルス(1種類)を浮遊させ、エアコンを空清運転。
一定時間ごとに空間内の浮遊ウイルスを捕集し、ウイルス数を測定したところ、131分で99%減少という結果だったそうです。
カビの除去
25m3の密閉空間内にカビ菌(1種類)を浮遊させ、エアコンを空清運転。
一定時間ごとに空間内の浮遊カビ菌を捕集し、カビ数を測定したところ、53分で99%減少という結果だったそうです。
細菌の除去
25m3の密閉空間内にカビ菌(1種類)を浮遊させ、エアコンを空清運転。
一定時間ごとに空間内の浮遊細菌を捕集し、細菌数を測定したところ、140分で99%減少という結果だったそうです。
タバコの煙を除去
日本電機工業会規格の「家庭用空気清浄機」(JEM1467)に基づき、風量設定を強風としてタバコの煙の除去率を測定したところ、90分で90%減少という結果が出ています。
また、PM2.5への対応として、0.3~2.5㎛の粒子を90%キャッチすることができます。
プラズマ空清機能の適用範囲
富士ゼネは、最上位機種であるXと上位機種であるZに『プラズマ空清』を搭載しています。
プラズマ空清ユニットは搭載スペースが必要であること、空気の通る場所に搭載する必要があること、コスト面から考えて、上位機種のように大きいサイズの機種のみへの搭載は納得です。
富士ゼネは、空清機能だけでなく、内部クリーン機能も充実しています。
詳しくは、こちらの記事にまとめました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
本記事では、富士通ゼネラルの空気清浄機能である『プラズマ空清』についてご紹介させていただきました。
『プラズマ空清』は、フィルターによる集塵よりも強力であり、交換も必要ない、性能低下もないという素晴らしい機能だと思います。
エアコンご購入を検討の際は是非参考にしてみてください。
▼各メーカーの空清機能をまとめましたので、こちらもご参考にどうぞ▼
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