エアコンの自動お掃除機能って本当にキレイになるの?現役のエアコン設計者が徹底解説!!~ダイキン編~

エアコンをキレイに保つことで、お部屋の快適性向上や家族の健康に良い影響を与えます。しかし、エアコンはとても掃除がしにくい家電でもあります。そこで、活躍するのがエアコンの自動お掃除機能です。自分に合ったお掃除機能を搭載しているエアコンを選んで、快適なお家ライフを手に入れましょう!本記事では、ダイキンのルームエアコン「うるさらX」についてご紹介します。

目次

自動お掃除機能一覧

近年、エアコン大手メーカー各社がエアコンの自動お掃除、内部クリーン機能に力を入れています。

世界的な空調メーカーであるダイキンもその筆頭です。うるさらXに搭載されている自動お掃除機能は次の通りです。

  • 水内部クリーン(加湿水洗浄/結露水洗浄)
  • セルフウォッシュ熱交換器
  • ストリーマ内部クリーン
  • ストリーマ空気清浄
  • フィルター自動お掃除

水内部クリーン(加湿水洗浄/結露水洗浄)

ダイキンは、日本の大手エアコンメーカーの中で唯一、加湿ができるエアコンです。

そして、その強みを生かしたクリーン機能が、水内部クリーンの加湿水洗浄です!

冬季に結露水洗浄を行いたくても、室内が乾燥しているため、洗浄に必要な十分な水分を確保することは困難です。しかし、ダイキンの加湿機能を使えば、外の空気に含まれているわずかな水分もキャッチして室内機に送ることができます。

ただし、いずれにせよ、室内温度が大きく下がってしまうため、外出時など部屋に人がいないときにご使用くださいとのこと。約1ヵ月に1回行うと良いそうです。


部屋の広さ、換気回数、室外温湿度、機種能力など、条件によっては結露水の量が異なりますが、メーカー試験条件では1Lもの加湿水を得られたとのことです。

セルフウォッシュ熱交換器

ダイキンは、水内部クリーンによる加湿水や冷房・除湿の結露水との組み合わせによって、熱交換器から汚れが流れ落ちやすいコーティングを施しています。

熱交換器には数百枚のフィンが重ねられており、それらすべての表面が何層にもコーティングされています。コーティングの内容は次の通りです。

  • 油をはじく
    • 親水・撥油エクストラハイドロコート
  • サビにくい
    • 高耐食樹脂被膜
アカペン
アカペン

水は馴染みやすく、油ははじきやすい構造なんだね!

ストリーマ内部クリーン

ダイキンの放出系機能といえばストリーマです。

ストリーマとは、酸化分解力を持ったプラズマ放電の一種で、その分解力は、およそ100,000℃の熱エネルギーに匹敵するそうです。ただし、実際に高温になるわけではありません。

ダイキンの熱交換器やエアコンの吹き出し口の内部に、ストリーマを照射し、エアコン内部のカビを抑制することができます

冷房・除湿・除湿冷房運転の停止後に毎回自動で行ってくれるそうです。

冷房・除湿など、凝縮水が発生する運転後の室内機の内部は、カビの温床になりやすい環境になっています。

カビを抑制することでエアコンから出るイヤなにおいも防ぐことができます

また、送風ファンは、冷房運転中キンキンに冷やされています。そのファンが止まった瞬間、部屋内の暖気と混ざることでファンが全体的にくもります。

その際に、室内機内に残って浮遊しているホコリがファンに付着します。

それが、カビが生える原因になるのです。その対策のために、ストリーマ機能に加えて、練り込み式の防カビ剤を室内ファンに採用しています。

長期間安定した効果を発揮する防カビ剤ということなので安心ですね。

フィルター自動お掃除

ダイキンのフィルター自動お掃除機能は、ダストボックスが上下に自動で動いて、付着したホコリをブラシがかきとる方式で、動いているダストボックスの中にホコリを回収しています。

たまったホコリはダストボックスを外して中のホコリを捨てるだけで簡単にお掃除できます。

このダストボックスには、10年分のホコリをためることができるそうなので、10年に一度だけダストボックス内を掃除すればいいとのことです。

まとめ

本記事では、ダイキンの自動お掃除機能についてご紹介させていただきました。

ダイキンは世界的な空調メーカーとして、日本の空調業界を引っ張っています。

そんなダイキンは、独自の加湿技術で、本来凝縮水が得られにくい冬季中の水内部クリーンを実現させていました。

次の記事で、大手メーカー6社の自動お掃除機能についてまとめていますので、ご参考にしてください。

あわせて読みたい
【お部屋の快適さを向上!!】大手エアコンメーカー6社の内部クリーン機能について現役のエアコン設計... エアコンの内部クリーン機能は、いまや搭載されていて当前の機能となっていますが、メーカーによってその機能はさまざまです。本記事では、大手エアコンメーカーの内部...

エアコンクリーニングはプロにお任せ

▼くらしのマーケットはこちらから▼

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

あかぺんのアバター あかぺん エアコン設計者

・大手家電メーカーでエアコンの設計開発に従事
・日本国内だけでなく海外向けのエアコンも担当
・エアコンに関わる様々な経験を持つ
 (商品企画/製造/量販店での販売/エアコン設置)

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 熱交換機羽根について教えて下さい。
    ルームエアコン室内機ですが、取り付け状況を専門の方が施工してるとことを
    見ていました。が、熱交換機羽根が3割ほど変形・潰れています。
    施工業者はダイキンへ問い合わせて大丈夫と言いました。
    3割程度変形・潰れがあり、水内部クリーン(加湿水洗浄/結露水洗浄)及び熱交換機性能に問題が
    ないのか詳しく教えて下さい。

    • 谷さんコメントありがとうございます。
      いただいたコメントへの回答ですが、あくまで個人的な意見になりますので正式にはダイキン工業へお問い合わせをお願いいたします。
      据え付け業者が施工時に30%も熱交フィンを潰すことはあってはいけませんし、ダイキンに問い合わせて大丈夫という対応も責任感に欠けていると思います。
      水内部クリーンとおっしゃっている機能はもとより熱交換器のフィンが30%も潰れていて塞がっている場合、空気の吸込み量が減るためエアコンの基本性能に影響が出ます。
      お早めにダイキン工業のサポートサービスにお問い合わせしていただいたほうが良いと考えます。

コメントする

目次