エアコンの自動お掃除機能って本当にキレイになるの?現役のエアコン設計者が徹底解説!!~パナソニック編~

エアコンをキレイに保つことで、お部屋の快適性向上や家族の健康に良い影響を与えます。しかし、エアコンはとても掃除がしにくい家電でもあります。そこで、活躍するのがエアコンの自動お掃除機能です。自分に合ったお掃除機能を搭載しているエアコンを選んで、快適なお家ライフを手に入れましょう!本記事では、パナソニックのルームエアコン エオリアXシリーズについてご紹介します。

目次

自動お掃除機能一覧

パナソニックのクリーン機能と聞いて思いつくものといえば、空気清浄機やドライヤーなどにも搭載されている「ナノイー」ですよね!

パナソニックの内部クリーン機能は、ナノイーをキー技術としており、”パナソニックなら「全自動お掃除」でキレイをキープ”と内部クリーン機能を訴求しています。

自動お掃除機能の一覧は次の通りです。

  • 高濃度「ナノイーX」内部クリーン
    • 高濃度「ナノイーX」
    • ホコリレスコーティング
    • 防汚・防カビコーティング
  • カビみはり(エアコン内部・お部屋)
  • フィルターお掃除ロボット自動排出
    • Ag+抗菌フィルター

高濃度「ナノイーX」内部クリーン

先ほどもご紹介しましたが、パナソニックといえばナノイー、そしてこのナノイーの最上位である高濃度ナノイーⅩによる内部クリーン機能が、Ⅹシリーズに搭載されています。

高濃度ナノイーX

ここで、ナノイーについて少し解説します。

まず、ナノイーとは、「OHラジカル」を水で包んだ物質です。そしてナノイー1つには大量の「OHラジカル」が含まれています。

ここで、OHラジカルとは、水を放電させることで得られる物質です。水分子(H2O)に高いエネルギーをぶつけることで無理やり水素(H)を奪い、OHラジカルになります。無理やり水素を奪っているため、OHラジカルはとても不安定です。

なので、OHラジカルは奪われた水素と結合するために周囲の物質からHを奪います。

この周囲の物質が菌であった場合、菌から水素を奪って不活性化することができ、OHラジカルは水分子に戻ります。

この性質により、菌だけでなく、花粉やカビ、そしてニオイの原因となる雑菌にまで働きかけることができるのです。

そして、ナノイーの優れている点は、このOHラジカルを水で覆っている点にあります。

OHラジカルは不安定な物質であるため、発生するとすぐに水素と結合し水分子に戻ろうとします。しかし、ナノイーは水に覆われているため、お部屋のなかの菌やカビにたどり着くまでOHラジカルを保持することができるのです。

これにより、一般的なイオンの約6倍程度空気中で浮遊することができるそうです。

そして、このⅩシリーズに搭載されている、高濃度ナノイーには、9兆6,000億[個/秒]ものOHラジカルが含有されていて、通常のナノイー・ナノイーⅩのOHラジカルの含有量は、それぞれ4,800億[個/秒]・4兆8,000億[個/秒]であることから、高濃度ナノイーⅩのOHラジカル含有量は、通常ナノイーの20倍にもなります!

ホコリレスコーティング(熱交換器フィン)

熱交換器のフィンを、パナソニックの独自技術でコーティングすることによって、冷房や除湿運転で発生する凝縮水で汚れを洗浄することができます。

それにより、カビの栄養源となるホコリの付着を防いで、内部を清潔に保つことができます。

防汚・防カビコーティング(送風ファン)

送風ファンに、防汚・防カビ・除菌・静電除去の4つの効果を持つコーディングを施しており、ホコリが付きにくく、ファンの清潔を保つことができます。


高濃度「ナノイーX」内部クリーンは、これらの、高濃度「ナノイー」・ホコリレスコーティング・防汚・防カビコーティングを組み合わせた機能になっています。手順は次の通りです。

  1. ホコリレスコーティングと防汚・防カビコーティングにより、エアコン運転時に自動洗浄
  2. 運転停止毎に加熱乾燥
  3. 高濃度「ナノイーX」充満

エアコンを運転させているときは熱交換器とファンに汚れを付けず、エアコンを終了するたびに、エアコンの内部を40℃以上に加熱して乾燥させます。そして、高濃度の「ナノイーⅩ」を室内機内部に充満させ、残存する菌の不活性化、カビの成長を抑制します。

フィルターお掃除ロボット自動排出

パナソニックのフィルター自動お掃除機能は、フィルタ自体が動いて固定ブラシでホコリをそぎ落とします。

そして、固定ブラシを自動掃除するためのクリーナーが左右に動き、ブラシについたホコリを回収します。

さらに、回収されたホコリは、屋外へ排出されます。そのため、他メーカーはダストボックスにホコリがたまるので定期的にホコリを捨てる必要があるのに対し、パナソニックはその必要がないため、完全な自動お掃除と言えるでしょう!

ごみを外に捨てることに不安のある方もいらっしゃると思いますが、メーカー調査では、1回のホコリ排出量は、約0.02gだそうです。0.02gは1円玉の50分の1の重さですので、おそらく何も気にならない程度でしょう。

それでも不安な方のために、自動排出ではない、ダストボックス式に変更することも可能です!

Ag+抗菌フィルター

また、フィルターにはAg+抗菌フィルターを採用しているため、自動お掃除機能で捕集したホコリの中の菌を除菌することができます。

まとめ

本記事では、パナソニックの自動お掃除機能についてご紹介させていただきました。

パナソニックのクリーン機能はナノイーをキー技術としてまとめられていました。そして、日本のルームエアコン大手メーカーの中で唯一、フィルター自動お掃除機能で捕集したホコリを屋外に排出することができます。

また、内部クリーン機能は、ナノイーに頼るだけでなく、汚れが付きやすい、熱交換器やファンにも特殊なコーティングによって対策しているため、最少のメンテナンスで室内機内部を清潔に保つことができそうです!

次の記事で、大手メーカー6社の自動お掃除機能についてまとめていますので、ご参考にしてください。

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この記事を書いた人

あかぺんのアバター あかぺん エアコン設計者

・大手家電メーカーでエアコンの設計開発に従事
・日本国内だけでなく海外向けのエアコンも担当
・エアコンに関わる様々な経験を持つ
 (商品企画/製造/量販店での販売/エアコン設置)

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