結論:新製品発売時期の直前
ズバリ生活家電のお買い時は、新製品発売時期の直前です!
もちろん、一般的なボーナス商戦(6,12月)、年末年始(1,12月)、決算時期(3月)にも安くなりますが、それ以外だと新製品の発売時期の直前になります。では、各製品の製品入れ替え時期を見ていきましょう。
製品ごとの新製品発売時期
下の図は、各製品の発売時期と買い時を示しています。緑の線が製品の発売時期で、青い線がお買い時です。メーカによってずれがあるため数か月にわたるところがあります。なお、発売時期がメーカによって大きく差がある製品については今回まとめていません。これをみると、お買い時が新製品発売時期の直前になっていることが分かります。

各製品の発売時期は、冷蔵庫、エアコンのような季節物は10、11月の発売が多いのに対して、季節物でなければボーナス商戦時期が多いイメージです。
なぜ、お買い時が新製品発売直前なのか?
それは、新製品発売に伴い、旧型品の値下げが起こるからです。ただこの情報はすでに一般的かもしれません。
しかし、この現象をメーカー目線で言い換えさせていただくと、去年発売した製品の売価が落ちてくるため、売価を戻す(もしくは上げる)ために新製品を出すのです!当然ですが、売価が落ちるとメーカーの利益は減ります。新製品を出せば、売価を元に戻せるもしくは上げられるため、ほとんどのメーカーが一年に一度新製品を出すのです。
ただし、この一年に一度新製品を出す作業は容易ではありません。製品によって、メーカーによってまちまちではあると思いますが、製品開発プロセスはざっくり下記のようになると思います。

これらの工程全てを一年で終わらせるのは至難の業です。

俺なら超残業して一年で終わらせる!
では、どうするか?これはあくまで僕の経験からの推測で、メーカーによって様々だと思いますが、おそらく、「数年に一度フルモデルチェンジ(大規模な設計変更)を行い、その間はマイナーチェンジ(小規模な設計変更)とする」です。それに、ユーザーも、その製品を毎年買い替えるわけではないので、数年間マイナーチェンジでも問題ないのです。
つらつらと書いてしまいましたが、結局ここでは何が言いたいのかというと、フルモデルチェンジの年に当たらなければ、価格が下がった旧製品を買っても機能的な差はほとんどないということです。

でも、これだけは勘違いしないでほしい。マイナーチェンジといっても毎年新しく出る製品はメーカーさんの血と涙の結晶であることに変わりはない!
じゃぁ、フルモデルチェンジの年っていつ?と聞かれると、すみませんこれはほんとに分かりません。フルモデルチェンジをするタイミングとしては、下記のような理由があると思います。
- フルモデルチェンジするサイクルが決まっているとき
- 何かしらの技術的革新があってマイナーチェンジでは搭載できないとき
- 部品の金型が寿命を迎えて投資が必要になったとき
余談:通年の電気代が高い家電や季節家電はなぜ11月までに発売している
主な理由は2つです。
- 省エネ大賞ノミネートのため
- 購入される台数が多い季節を避けるため
省エネ大賞ノミネートのため

このマークを見たことがありませんか?この「省エネ大賞」は、産業、業務、運輸各部門における優れた省エネ取組みや、先進的で高効率な省エネ型製品などを表彰する制度です。主催は一般財団法人 省エネルギーセンター、後援は経済産業省となっております。
通年の電気代が高い、エアコンや冷蔵庫のような家電は、製品の省エネ競争が激しく、省エネ大賞受製品は賞の名前をPRで使用することができるため、これだけで電気代が他より安い印象を与えることができます。この省エネ大賞は、下記の通り11月1日までにユーザーが購入できないといけないので、発売日が11月までと考えられます。
需要側が、本年 11 月 1 日までに原則国内で購入、契約可能なものを対象とします。
2020年度(令和2年度)省エネ大賞 応募要領
購入される台数が多い季節を避けるため
メーカーでは、製品の開発時に、基本的な機能試験に加え、市場に出た際に起こりうる事象・リスクに対して品質を確保するため様々な試験を行っています。
それらの試験を乗り越え、やっと市場に出た製品たちですが、大量生産開始後に市場やメーカー内部で製品の不具合・問題が発覚した場合、生産を一旦ストップし対策を考案、実装など迅速かつ効果的な対応をとる必要があります。
それが、製品の購入が多い時期=”生産が多い時期”だとどうなるでしょうか。
そうですね。不良品が大量に生産されることになります。よって、メーカーとしては、あまり台数が出ない時期を狙って市場に出して、具合をみてから生産が多い時期を迎えられるようにしたいということです。

要はビビってるってことね。
冷蔵庫とエアコンがまさにそれで、それぞれ夏前(梅雨入り前)に需要が伸びます=生産台数が増えます。ですので、秋頃に発売して、冬季に市場の様子をうかがっているわけです。
まとめ
余談が多くなってしまいましたが、まとめです。
- 家電製品のお買い時は、新旧型製品入れ替え時期
- 旧型製品でもフルモデルチェンジでなければ新型の機能と大差はない
- 一般的なボーナス商戦・年末年始・決算時期も安くなります
家電の購入をお考えの方はよかったら参考にしてみてください!
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