みなさんは寒冷地対応のエアコンが存在することをご存じでしょうか?今回は大手メーカー4社それぞれについて通常のエアコンと比較してみました。
結論:暖房性能に優れ、霜取り対策も万全!
各メーカーともに寒冷地対応エアコンに特有の暖房機能や霜取り対策機能が搭載されていました。では早速見ていきましょう。
各メーカーごとの通常エアコンとの違い
今回は、エアコンの大手メーカーである、ダイキン、Panasonic、日立、三菱の4社でそれぞれ比較を行いました。
次からの表に出てくる、APFとは、通年エネルギー消費効率のことで、JIS C9612に基づいて、ある一定の条件下でエアコンを運転した時の消費電力1[kW]当たりの冷暖房の能力を表わしたものです。 この値が大きいほど、省エネ性能が高いということになります。
また、価格については本記事執筆時の価格.comの最安値比較となっており、あくまで相対比較の目安としてください。
ダイキン


ダイキンについては、APFと低温暖房能力が通常のエアコンと同じでしたが、機能としては寒冷地対応の機種についてはダイキン独自機能である「うるるとさらら」が未搭載でした。価格差が小さいのは、そのうるさらがあるかないかだと思われます。
Panasonic


Panasonicについては、寒冷地仕様のほうがAPF、低温暖房能力が共に高く、外気温-25℃の環境下での最高吹き出し温度が約55℃の高温風が出るとのことでした。
また、霜取対策機能は下記の2種類が搭載されていました。
- ハイブリッドエネチャージシステム
- ほっとモーニング
ハイブリッドエネチャージシステムは、通常エアコンのエネチャージシステムに加え、寒さが厳しいときに室外機に搭載されているヒーターが自動で霜取りをアシストするというものです。
エネチャージシステムは、エアコンの心臓部であるコンプレッサーの排熱を蓄熱器にため込み、この熱で霜を溶かすという機能となっています。
ほっとモーニングは、暖房停止後、翌朝に備えて霜取り運転を開始することで寒い冬も朝からすぐに暖まる機能だそうです。
Panasonicは寒冷地対応機種と通常機種で価格差が大きいイメージがありました。
日立


日立の寒冷地対応機種は、通常の機種よりもAPFが低かったですが、低温暖房能力が高く差が大きいという結果でした。
また、-30℃の環境下でも運転可能ということで寒さへの強さがうかがえます。日立の霜取り対策機能は以下の2種類です。
- リバースファンデフロスト暖房
- みはって霜取りS
リバースファンデフロスト暖房は、室内機のファンを逆回転させ、室内の暖気を利用して室外熱交換器の温度を上げます。さらに室外機のファンを逆回転させ熱交換器に風を当てることで霜取り運転をアシストするという機能。
みはって霜取りSは、室外熱交換器の温度と外気温をきめ細かくチェックし、必要な時だけ除霜運転を行うことで、暖房時の快適さを長続きさせます。また、暖房運転を停止させた時に、室外機の霜付き状態をチェックし、霜が付いていると判断したら、霜取り運転を行うことで次の暖房スタート時は霜なしでスムーズな立ち上がりになるというものです。
価格も通常の機種と大差がないことからお買い得といえるのではないでしょうか。
三菱


最後に三菱ですが、寒冷地対応機種のAPFは通常機種よりもだいぶ低いのが分かりますが、日立同様に低温暖房能力が高いです。
三菱の霜取り対策機能は以下の2種類です。
- デュアルオンデフロスト回路
- 室温キープシステム
デュアルオンデフロスト回路は、室外機の熱交換器を上下に分けて、半分で霜取りを行いつつ、もう半分で暖房運転を行うことでノンストップ暖房運転を実現しています。
室温キープシステムは、通常の霜取り運転を行う際にあらかじめ室温を上げて運転することで、霜取り中の室温低下を抑えるというもの。
ただ、この三菱の価格差は大きく、通常品の価格がちょうど落ちていただけかもしれませんが気になるところです。
まとめ
今回、大手4メーカーの寒冷地対応エアコンを見てきました。
どのメーカーも暖房性能や霜取りに特化した機能を搭載しています。
また、寒冷地対応エアコンは寒冷地ではない地域では量販店に置いていませんがお取り寄せは可能であると思いますし、ネット販売もしていますので、暖房機能が充実したエアコンをお求めの方は選択肢として考えてもよいのではないでしょうか。
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